舞台「ドクター・ホフマンのサナトリウム 」観に行ってきたよ、って話。
やほー(*´꒳`*)
12/22 多部ちゃん主演の舞台、「ドクター・ホフマンのサナトリウム」の豊橋公演、大千穐楽に行ってきました!!!
久しぶりの舞台、初めての大千穐楽、とてもワクワクで楽しみにしてました
せっかくなので、舞台の感想をなんとなーく書いていこうかなと思います
KERAさんの舞台は初めてだったのですが、プロジェクションマッピングなど舞台演出に圧倒されました。空間や時間、つながりのないと思っていた話が複雑に混ざり合う感じが表現されていたと思います。生演奏もかっこよかったですね。
演者さんたちに関しては、大倉孝二さんと渡辺いっけいさんの絡みがさすがでした。ゾッとするような場面とか重苦しいような場面とかそういう場面も多い中、クスッと笑ってしまう、そんなアクセントになっていました。瀬戸くんの演技もなかなか好きでした。優しいのか乱暴なのか、ラバン/ガザの演じ分けというか結局どっちなの?というような雰囲気、素敵でした。
そしてそして、多部ちゃん。見るたびに、やっぱり舞台の多部ちゃんが好きだなぁと思わせてくれます。声、表情、役柄、どれを取っても可愛くて繊細で、でもどこか強いものを秘めてるような。結局可愛いのだけれど。そんな多部ちゃんが大好きです。
ストーリーに関しては、本当に難しかったです。カフカに触れたこともなかった私は、難しい話かなーと思ったら本当に難しかったです。
カフカの未発表の4作目がある、というのがこの舞台の原案になっていて、この幻の4作目を巡るお話です。
この小説の話とこの小説を出版しようとするブロッホらがいる現代の話が交互に出てくるような展開から始まり、カフカが生きていた時代が出てきて、時代も空間も人も複雑に絡み合い不条理な出来事が次々と起こる。
最終的に伏線回収されるのかなと思っていたところも分からないまま終わったり…
何回か観たかったなーと思いますがそれでも理解できるとは思えません…笑
現代、小説の中の世界、カフカが生きている世界、時代も空間も複雑に絡まり合い、どれが真実なのか、どれが本当の姿なのか、自分が見ているものは真実なのか本当は無いのか何なのか、そんなことが分からなくなるような感覚。本当に不思議でした。
実際、自分が生きている中で、自分が見ているものは本当に存在するのか、みんなが見ている世界とは一体何なのか、そんなことをふと考えてしまうことはあることなんです。だから、私としては、この作られた不条理、それがむしろ現実味を帯びているのかもしれない、なんて考えもしてしまいました。
結局、ラバンだったのかガザだったのか、総長から預かった缶の中身はなんだったのか、なぜ小説の続きが書かれていることになったのか、ラバンは戦死だったのかなぜサナトリウムにいたのか、緑色の独楽はなんだったのか、おばあちゃんの魔法はなんだったのか、いろいろ分からないことだらけです。
そして、最後のシーンは鳥肌ものでした。冒頭の列車のシーンに似たような場面が繰り返されるも、冒頭のシーンも理解できてないしどうなるか分かんないしまた怖い展開が待っているのかなといろいろ考えを巡らせつつ観ていると、ぱっと突然の暗転。そして舞台は終わるわけです。
結局分からないことだらけだったが、もやもやする、というよりは想像する考える楽しみを残してくれた、というような印象を持ちました。
むしろ、分からないのが面白い。分からないものなのだろう、そもそも未完成だし、そもそも見つかってはいないのだから。
この不条理な世界観をすごく楽しめた私は、本当に上質な舞台を見た、そういう感情でした。
まだまだこの世界観に浸っていたい、そう思った私は、自然と終演後にパンフレットと戯曲本を手にしていました。
今後ゆっくり読み進めていきたいと思います。
舞台全公演終了お疲れ様でした。
また、舞台という場で多部ちゃんに会える日を楽しみに。